故人が所有していた自動車は、遺族の誰かが相続するケースがほとんどです。
相続人は必要な書類を揃えて車の名義変更をしなければ、自分の物にすることは出来ません。売却する場合も、同様です。
そこでまず確認しなければならないのが、車検証です。
なぜかというと、故人が普段使っていた車なのに、車両の所有者が他の人や自動車販売会社になっている場合があるからです。嘘みたいな話ですが、実際にあることですからまずは車検証を確認します。
車の名義が故人であることが確認できたら、必要な書類を揃えて車の名義変更を行います。
自動車の名義変更をして相続する
名義変更に必要な書類
- 相続人全員の記載がある戸籍謄本(こせきとうほん)
- 故人(被相続人)の戸籍謄本
- 印鑑証明書(相続人全員分)
- 車を相続する者の住民票
- 遺産分割協議書
- 車検証
- 車庫証明書
- 移転登録申請書(陸運局)
- 自動車税申告書(陸運局)
- 手数料納付書(陸運局)
遺産分割協議書
遺産分割協議書は、国土交通省HPからダウロードできます(記載例あり)。
国土交通省ホームページ
陸運局にある書類
移転登録申請書、自動車税申告書、手数料納付書の3つは、陸運局に用意されています。
車庫証明書
車庫証明書は、故人と同居していた人が相続する場合は必要ありませんが、それ以外の人が相続する場合は必要になります。
ナンバープレートは注意が必要
ナンバープレートは管轄くないの番号が決っているので、それ以外の区域に住んでいる人は住所が確認できる書類を提出しなくてはなりません。
これらの手続きは、管轄している陸運局で行います。相続のケースによって必要な書類が変わることもあるので、事前に電話など問い合わせておくのが確実です。
車は不要。売却するときは?
車が不要になって処分するときは、買取業者を利用する人がほとんどです。この方法はすぐに現金が手に入るので多くの方が利用されています。
ポイントは、複数の業者に見積もりを依頼して、もっとも高値で買い取ってくれる業者に売却すること。
車を売却する場合でも、名義変更は必要になります。
ローン会社名義の場合の注意点
車をローンで購入した場合、車の所有者がローン会社名義になっていることがあります。
その場合、まずはローン会社に連絡して債務が残っているかどうかの確認が必要です。残債は原則一括返済することになりますが、それが難しい場合は車を相続する人の名義でローンの組み直しが可能かどうか相談しましょう。
ローンが完済していても、所有者移転の手続きが行われていない場合は、ローン会社指定の書類を提出し、手続きを完了させます。